Friday, September 06, 2024 7:05 AM

ボルボ、航続距離600kmの大型電動トラック発売へ

 スウェーデンのボルボ・トラックは3日、大型電動トラック「FHエレクトリック」の長距離モデルを2025年下半期に発売すると発表した。1回の充電で最長600キロメートル(km)の走行が可能だという。

 エレクトリック・カーズ・リポートによると、航続距離の長い新バージョンによって、運送会社は地域間輸送および長距離輸送で電動トラックを運行し、充電なしで1日中稼働させられるようになる。

 ロジャー・アルム社長は「新しい電動トラックの旗艦モデルは、当社の幅広い製品ラインを補完し、長距離でも排ガスゼロ輸送を可能にする。トラックの年間走行距離が長く、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に熱心な運送会社にとっては素晴らしい解決策になるだろう」と語った。

 航続距離600kmの実現は、ボルボの新しいドライブライン技術、いわゆる「e-axle」に負うところが大きく、これで車載電池の容量を大幅に増やすスペースが生まれた。電池や電池管理システム、パワートレインの全体的な効率改善も航続距離の延長に貢献している。

 ボルボ・トラックは中・大型電動トラックの世界的リーダーで、現在は8種の電動モデルを提供しており、これまでに世界46カ国に3800台以上の電動トラックを納入している。アルム社長は「輸送業界は世界のCO2排出量の7%を占めており、電動トラックは環境負荷を減らすための重要な道具だ。環境面の利点が大きいだけでなく、ドライバーにとっても騒音や振動レベルがはるかに低く、より良い労働環境を提供できる」と指摘する。

 同社は、2040年までにネット・ゼロ・エミッション目標を達成するため、電気自動車、燃料電池車、およびグリーン水素、バイオガス、水素化植物油(HVO)などの再生可能燃料の内燃エンジン車を用いて化石燃料を使わない輸送への移行を推進している。