Wednesday, January 08, 2025 6:19 AM

トランプ関税、自動車メーカーの利益合計17%を失う〜S&P発表

 S&Pグローバルは米国が欧州、メキシコ、カナダに輸入関税を課した場合、欧米の自動車メーカーが合計で年間中核利益の最大17%を失うとし、信用格付け引き下げの可能性を警告した。ロイターが報じた。

 主に欧州で生産しているボルボとジャガー・ランドローバー、メキシコとカナダで大量の自動車を組み立てているGMとステランティスは最も脅威にさらされているとS&Pは指摘した。

 トランプ次期大統領はカナダとメキシコが国境を越える麻薬や移民を取り締まるまで、両国からの輸入品に25%の関税を課すと述べた。アナリストや専門家は、関税がVWのような欧州の自動車メーカーやサプライヤーにとって、EU製品への直接的な関税よりも大きなダメージになると懸念している。

 S&Pは「関税、25年からの欧州でのCO2規制強化(EUは25年から、新車の平均排出ガス上限を116g/kmから94g/kmに引き下げる)、中国や欧州での競争激化による収益圧迫が複合的に影響し、格付け引き下げが起こりうる」と付け加えた。

 S&Pは最悪の場合、GM、ステランティス、ボルボ、ジャガー・ランドローバーは、25年にEBITDAが20%以上も下がると分析している。

 トヨタとVWのリスクは10%から20%、BMW、フォード、メルセデス・ベンツ、現代のリスクは10%以下である。