Tuesday, February 25, 2025 6:04 AM
インテル、最新型ASML装置による生産が順調
インテルは24日、ASML製の最先端半導体露光(リソグラフィー)装置2台が自社の半導体工場で「(製品を)生産中」であり、初期データでは前世代の装置より信頼性が高いことが示されていると明らかにした。
ロイターによると、カリフォルニア州サンノゼで開かれた会議で、インテルの上級技術者スティーブ・カーソン氏は、インテルがASMLの高開口数(NA)リソグラフィー装置を使用して、1四半期で3万枚のウエハー(チップ数千個を生産できるシリコンの大型ディスク)を生産したと述べた。
インテルは2024年、世界で初めてこの装置を納入した半導体メーカーとなった。ASMLの最先端リソグラフィー装置は、以前のASML装置よりも小型で高速なコンピューティングチップを生産すると期待されている。前世代の極端紫外線(EUV)リソグラフィー装置の採用で競合他社に後れを取ったインテルは、戦略の転換で業績を盛り返したい考え。
インテルは以前のEUV装置を全稼働させるのに7年かかり、それが同業の台湾積体電路製造(TSMC)に先行を許す一因になった。インテルは以前、生産の初期段階で装置の信頼性に悩まされた。しかしカーソン氏によると、ASMLの新しい高NA装置は以前の装置と同じ作業をより少ない露光で実行できるため、時間とコストを節約できる。
インテル工場での初期のテストでは、高NA装置は以前の装置が3回の露光と約40の処理工程を必要とした作業を、わずか1回の露光と「1桁」の工程で実行できることが分かったという。
インテルは高NA装置を、同社が「18A」と呼ぶ半導体製造技術の開発に役立てたいとの考えを示している。同社はこの技術を使って新世代のPCチップを25年中に量産する予定だ。