Tuesday, March 25, 2025 6:51 AM

走行中に屋根からドローン発着〜BYDとDJIの新車載システム

 中国の自動車大手、比亜迪(BYD)とドローン大手、大疆創新(DJI)は、ドライバーが走行中にルーフからドローンを飛ばせる世界初の車載システム「Lingyuan(霊鳶)」を発表した。

 エレクトライブによると、このシステムは、車の屋根部分に搭載された格納式ランディングパッドや4Kカメラなどの技術を組み合わせて、時速25キロメートル以下での走行中にドローンが発着できるようにしている。

 最高時速54キロでの車両追跡や、最大2キロ離れた場所からの自動帰還が可能で、自車を自動追尾しながら撮影し、ボタン一つで素早く帰還することもできる。急速充電機能も標準装備され、バッテリーは約30分で20%から80%まで充電できる。

 また、車両の屋根に設置された格納部(ハンガー)の4Kカメラを組み合わせ、アプリを使ってドローンと車載カメラという異なる二つの視点からの映像を楽しむこともでき、人工知能(AI)を活用した動画編集テンプレートやツールも含まれる予定。価格は1万6000元(約2197ドル)からで、BYDのモデルおよびサブブランド(YangwangやDenza)向けのオプションとして提供する。

 当面は中国だけで販売し、海外展開は考えていない。車のCM撮影、SNS向けの映像制作、交通渋滞時の空中撮影など以外にどれほどの市場ニーズがあるかは不明だが、BYDはこれを「インテリジェント車載ドローン・システムの大規模普及に向けた一歩」と位置付けている。