Friday, June 12, 2026 7:22 AM

貿易協定・関税の行方見守る車業界〜低価格車が減る可能性も

 米国に生産拠点を持つ国際自動車メーカーでつくるオートス・ドライブ・アメリカ(ADA)は、関税や米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の先行き不透明感により、国内で手頃な価格帯の車両が大幅に減少する可能性があると警告している。オートモーティブ・ニュースが伝えた。

◇USMCAは現状維持を

 自動車業界が関税による数百億ドル規模のコスト負担に加え、中東紛争などを要因とする原材料価格の上昇に直面する中、新車の平均販売価格は5万2000ドル近くに上昇している。トヨタ、ホンダ、VWなどが加盟するADAは、7月1日に3カ国による見直し会合を控えたUSMCAについて、現行のまま維持するよう米国政府に要請している。原産地規則が今より厳格化されれば数十億ドル規模の追加投資が必要になり、メーカーの利益率が圧迫されて低価格車の生産台数が減るというのが理由だ。

 2025年は、米国で販売された3万5000ドル以下の車両の約68%が北米で生産され、そのうち米国製は31%だった。ADAは「自動車産業の成功は安定的で信頼できる貿易環境にかかっており、混乱を招く通商政策や関税コストの上昇は、業界が消費者のニーズや生活様式、そして何よりも予算に合った車両を提供する能力を損なう」と主張する。