Wednesday, July 22, 2026 7:15 AM

スバル、柔軟な生産体制構築へ〜競争力維持で

 SUBARU(スバル)は、同じラインで複数タイプの車種を同時に造る「混流生産」体制の構築に取り組んでいる。自動車需要の変動に柔軟に対応し、競争力を維持するのが狙いだ。

◇市場の変化に対応

 オートモーティブ・ニュースによると、スバルは群馬県太田市の矢島工場で8月から、「フォレスター」のHV仕様とガソリン車仕様に加え、トヨタと共同開発したEV「トレイルシーカー」およびトヨタ 「bZ4X Touring」を同じラインで生産する。

 矢島工場では、昨年8月から2本の生産ラインのうち1本を停止して大規模な改修を行ってきた。目的は、需要の変動や関税といった外部環境の変化に機敏に対応できる新しい生産体制を作ることにある。スバルが異なる3種のパワートレインを同一ラインで混流生産するのは初めて。将来的にはこの方式を米インディアナ工場や日本で建設中の大泉工場にも展開する計画で、日米両方で柔軟な生産体制を整え、市場環境に応じて工場間の生産配分や車種構成を素早く切り替えられるようにする。

 この背景には、EV市場の先行き不透明感がある。米国で昨年、EV購入に対する優遇制度が廃止されたことで需要は大きく減速し、多くの自動車メーカーがEV戦略の見直しを迫られた。スバルも5月、独自開発EVの日本生産の延期に伴い、3億6200万ドル(543億円)の減損処理を計上した。執行役員の渡邊郁夫氏は「バッテリーEV、ハイブリッド、内燃機関のどれがいつ売れるのか予測できない。投資判断を一つの技術だけに集中させるのは最大のリスクになる」と説明する。