Monday, December 12, 2016 5:43 PM

「国連を改革する時」 グテレス次期総長が宣誓

 ポルトガル元首相のグテレス次期国連事務総長(67)は12日、国連総会本会議で就任宣誓した。宣誓後に演説し、シリアや南スーダンなどでの紛争を未然に防げていないことが国連の最も深刻な欠点と指摘し「今こそ欠点を認識し、作業を改革する時だ」と訴えた。来年1月1日に正式就任する。

 国連安全保障理事会の常任理事国の米ロ両国による対立でシリア情勢が混迷する中、グテレス氏は紛争の予防や調停に積極的に乗り出す姿勢を示した。常任理事国と良好な関係を構築できるかどうかが成否の鍵を握ることになりそうだ。

 グテレス氏は「多くの人々は自国の政府や国連への信頼を失っている。国連は変革に向け覚悟をしなければならない」と述べ、「紛争の予防こそが命を救い、人々の苦しみを減らす最善の手段だ」と強調した。演説中、会場に集まった各国の外交官からは何度も大きな拍手が起き、期待の高さをうかがわせた。(共同)