Tuesday, December 13, 2016 12:06 PM

ダンピング対策強化で合意 EU各国、中国を意識

 欧州連合(EU)は13日の加盟国大使級会合で、ダンピング(不当廉売)など不公正な貿易への防衛策を強化することで合意した。中国が過剰生産した鉄鋼製品などを安く大量に輸出していることで、域内産業が損害を受けているとの認識が背景にある。

 反ダンピング調査の期間短縮などを進める。EU議長国スロバキアのジガ経済相は合意について「大きな突破口だ。われわれの対抗措置は15年以上、ほとんど変わっていなかった。欧州は自らの権益を守らねばならない」と訴えた。

 EUは日米と足並みをそろえて中国を世界貿易機関(WTO)協定上の「市場経済国」と認めることを見送り、反ダンピング関税を課しやすい状況にとどめた。中国は12日、これに反発し、米国とEUをWTOに提訴したと発表した。(共同)