Wednesday, December 21, 2016 12:35 PM

「線維症」起こす細胞発見 治療薬開発に期待、大阪大

 肺や肝臓、心臓などの臓器が硬くなって機能しなくなる「線維症」を引き起こす免疫細胞をマウスの実験で突き止めたと、大阪大の審良静男教授のチームが21日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 これまで知られていない細胞で、人にもあるのかは分かっていないが、審良教授は「線維症には有効な治療法がなく、炎症を抑える手法しかなかった。この細胞を標的とした薬の開発が期待される」と話した。

 チームは、マウスを肺線維症にすると、骨髄で増殖し肺に集まる細胞があることに着目。この細胞は免疫細胞「マクロファージ」の一種で、核が二つに分かれているように見える未発見のものと確認し、SatMと名付けた。(共同)