Friday, January 13, 2017 10:19 AM
グーグル、衛星事業の売却で協議
グーグルが、人工衛星画像事業テラ・ベラ(Terra Bella)の売却で競合のプラネット・ラブズ(Planet Labs、本社サンフランシスコ)と協議していることが分かった。
ウォールストリート・ジャーナルが消息筋の話として報じたところによると、衛星画像の新興企業である2011年創業のプラネットは、テラ・ベラの買収資金を獲得するため新しい資金調達ラウンドを開始した。
グーグルは14年、5億ドルを投じて当時のスカイボックス・イメージング(Skybox Imaging、15年にテラ・ベラに改称)を買収したが、売却が実現すれば最近の複数のベンチャー事業中止に続く方針転換となる。
テラ・ベラはこれまで、比較的小型の人工衛星7基(それぞれ約220ポンド)を打ち上げた。撮影した地球の画像は、貨物港の交通や鉱山の埋蔵量など高い価値を持った各種データの収集に活用できる。衛星調査会社TMFアソシエイツによると、事業にはグーグルの地図サービスを補完する役割もあった。
しかし消息筋によると、衛星の製造から打ち上げ、運営には莫大な資金が必要になるため、グーグルは第三者から衛星画像を購入してコストを節約する結論に達した。
TMFを率いるティム・ファーラー氏は、画像の購入費を年間1000万〜5000万ドルと試算した上で、「グーグルが衛星を所有する必要はない」と述べた。
一方のプラネットは、約10ポンドの衛星数十基を軌道上で運営しているため、地球表面の頻繁な撮影が可能だが、画像の解像度は低い。