Wednesday, July 13, 2016 11:03 AM
前面衝突で助手席の保護強化を〜IIHS、格付け基準見直しも
米道路安全保険協会(IIHS)は、前面衝突時に助手席側の乗員保護を強化するよう自動車メーカーに呼び掛けた。
オートモーティブ・ニュースによると、IIHSはメーカーによる改善が見られない場合、「Top Safety Pick」の格付け基準を見直す構えだ。
IIHSによると、時速40マイルによる25%オフセット(Small overlap)前面衝突試験結果を比較すると、運転席側と比べ助手席側が乗員保護において評価が著しく低かった。
IIHSはこれまで、自動車メーカーに対して運転席側の保護を優先して改善を奨励してきた。オフセット衝突が試験に初採用された2012年当時、50車種のうち最高評価「good」を獲得したのはひとケタにとどまったが、それ以降は4年間で13社の計97車種が改善を果たし、うち75%が最高評価を得た。
IIHSのエンジニアは15年、安全性における運転席側と助手席側のギャップを確認し、このほど、小型クロスオーバー7車種を対象に左右の25%オフセット衝突試験を実施した。その結果、運転席側ではいずれも最高評価だったが、助手席側では現代自の16年型「トゥーソン」を除く6車種が低評価で、このうち15年型トヨタ「RAV4」が最低評価だった。日産の14年型「ローグ」とRAV4は前部の設計が左右非対称だった。
IIHSによると、2014年に発生した前面衝突の死亡事故1万1104件のうち、24%が他車両や電柱、樹木とのオフセット衝突だった。