Tuesday, April 11, 2017 10:29 AM
自動運転車市販は26-31年〜フォード幹部
フォードの研究部門を統括する幹部が、自動運転車の消費者向け販売開始時期について、2026年から31年の間になるとの見方を示した。
オートモーティブ・ニュースによると、フォードは21年までに、自動車技術者協会(SAE)が定める自動運転車の区分「レベル1〜5」のうち、ハンドルやブレーキ、アクセルペダルのないレベル4(高次の自動運転)をカーシェアリング・サービス向けに実用化する計画だ。研究・先端工学担当副社長のケン・ワシントン氏はこのほど、デトロイトで開かれたSAE会合の基調講演で、レベル4の消費者向け発売実現は5年から10年先になると述べた。レベル4はドライバーの介入がない自動運転が可能だが、実用は特定の地域やルートに限られる。
ワシントン氏の発言は、同社のマーク・フィールズCEOがこれまでに示している「消費者向け販売は25年前後」との予想に比べて控えめな内容。ただ、ワシントン氏は「技術進歩のペースを推測するのは実に難しい」と前置きしながらも、自動運転車は実現するとの考えは崩さず「これは科学小説や研究事業ではなく、当社が実現させようとしていることであり、他社もそうだ」と述べた。
フォードは最近、自動運転車開発に向けて人工知能(AI)やロボット開発を手がける新興企業のアルゴAI(Argo AI、ペンシルベニア州)に10億ドルを投資すると発表した。全方位ライダー(LiDAR)センサーを手掛けるベロダイン(Velodyne、カリフォルニア州)や高精度3D地図メーカーのシビル・マップス(Civil Maps、同)、コンピュータ・ビジョン技術を保有するニレンバーグ・ニューロサイエンス(Nirenberg Neuroscience、ニューヨーク州)、同様の技術を開発するイスラエルのSAIPとも提携している。