Tuesday, May 02, 2017 10:24 AM

帝人、在宅医療事業から撤退〜収益低迷の子会社2社売却

 帝人は、米国で在宅医療事業を展開する子会社のブレイデン・パートナーズ(Braden Partners、カリフォルニア州)とアソシエイテッド・ヘルスケア・システムズ(Associated Healthcare Systems、ニューヨーク州)の保有株全てを米投資会社クオドラント・マネジメント(Quadrant Management)の傘下企業に売却し、米国での在宅医療事業から撤退すると発表した。売却額は不明。

 帝人のプレスリリースによると、同社は2008年、ブレイデンの買収を通じて米在宅医療市場に参入して事業拡大に取り組んだが、医療保険制度改革など事業環境が変わる中で対応が遅れ、近年は厳しい収益状況が続いていた。

 14年11月に修正中期計画を発表して事業の構造改革を表明し、今回の持ち株売却で主要な課題にすべて対応したという。17年3月期連結業績は、欠損金の繰越控除によって純利益が約110億円増加する見込み。