Tuesday, July 19, 2016 10:34 AM

ボーイング創業100周年〜次世紀は火星飛行など実現へ

 航空・宇宙機器最大手ボーイング(Boeing、イリノイ州)が15日に創業100周年を迎え、創業の地ワシントン州シアトルで記念イベントを開いた。

 ロイター通信によると、デニス・マレンバーグ最高経営責任者(CEO)は「当社が100周年を迎えられたのは技術革新による。重要なのは統率の取れた技術革新だ。われわれは危険を冒し、賢く投資していく」と語った。

 ボーイングは、航空機生産で欧州の宿敵エアバスを制し続けているほか、軍事や宇宙産業の大手請負業者であり、戦闘機、空中給油機、通信衛星、ロケットなどを生産している。マレンバーグCEOによると、同社は超音速や極超音速航空機の民間向けサービスの可能性を模索しており、火星への有人飛行に使われる宇宙船の開発も進行中で、何十年も先になるかもしれないが「有人飛行にはボーイングのロケットが使われるだろう」と話した。

 短期的な事業としては、経済制裁が解けたイランに対する航空機109機の販売を進めており、議会の一部には反対もあるが「非常に大きな商機。米国における大量の製造業雇用を意味する」(同CEO)という。

 737型(小型)と787型(中型)機の隙間を埋める機種の開発計画もあり、既存の商品をベースにした派生機種にするかまったく新しい物を造るかの選択肢があるが「全く新しい航空機の開発となれば、時期的に24〜25年のサービス開始がめどになると思う」と語った。