Wednesday, June 28, 2017 10:17 AM

小売店の閉鎖が激増〜ペースは16年の3倍

 小売店の閉鎖が激増している。

 CNNによると、ファング・グローバル・リテイル&テクノロジーがまとめた2017年の閉鎖店舗数は、6月20日までに5300店と前年同期の3倍に上り、半期ベースでは過去2番目の多さとなっている。年間の最多は金融大手クレディ・スイスが6163店を閉鎖した08年だが、17年はそれを大きく上回る可能性がある。

 6月はシアーズ・ホールディングスがさらに赤字の20店を閉鎖すると発表した。また、カナダで独立経営するシアーズ・カナダが破綻し、日本の民事再生法に相当する企業債権者調整法(CCAA)の適用をオンタリオ州の裁判所に申請、200以上ある店舗のうち59店舗を閉鎖する予定だ。

 店舗閉鎖の主因となっているのはオンライン購買の増加だが、実店舗には過剰出店という問題もある。

 小売店の経営破綻も増えており、バンクラプシーデータ・コムによると、17年に連邦破産法の適用を申請した小売業者の数はすでに345社に上り、前年同期比で32%増となっている。その多くは1〜2店の小規模な個人経営店だが、全米でチェーン展開している大手も相当の数に上る。

 ラジオシャック、ジンボリー、ルー21、ペイレス・シューズはすべて17年になって破産申請しており、先に破産していたザ・リミテッドなども全店舗を閉めた。

 17年は、ルー21とペイレス・シューズが各400店とほとんどの店舗を閉め、リミテッドは250店、シアーズ・ホールディングスは236店を閉鎖している。