Tuesday, August 01, 2017 11:37 AM

クリーンなディーゼル・トラック増える

 フォルクスワーゲン(VW)の排ガス検査逃れ問題以降「クリーンディーゼル」という言葉のイメージが悪化したが、最新のディーゼル技術は実際にクリーンになっている。

 グリーンカー・リポーツによると、民間団体のディーゼル・テクノロジー・フォーラム(DTF、メリーランド州)が実施した調査では、最新ディーゼル・テクノロジーを搭載したセミトラック(トラクタートレイラー)は国内を走るセミトラックの30%に達し、2016年の25.7%から拡大したことが分かった。この技術が11年ごろに市場に出始めて以降、排ガス量の多い旧式のトラックが退役しているため、入れ替わりによる大気浄化の利点は非常に大きい。

 DTF調査によると、現在は300万台近い大型の商用車が、最も排ガスの少ない最新ディーゼル・エンジンを搭載しており、これによって42億ガロンのディーゼル燃料がせつやくされ、4300万トンの二酸化炭素(CO2)が排出されずに済んだと推定される。

 カリフォルニアのような州で最新ディーゼル技術の導入が続けば、利点はさらに拡大する見通しだが、カリフォルニアの導入率は50州中46位と低く、導入率が高いのは中西部で、インディアナは51%にのぼる。カリフォルニアがインディアナの水準になれば、窒素酸化物(NOx)の排出量がさらに20万トン減る可能性がある。

 ユタ、オクラホマ、テキサス、モンタナ、ペンシルベニア、ネブラスカ、メリーランド、ワイオミング、ウィスコンシンの導入率も30%を超えている。

 セミトラックで使われているディーゼル技術は、高効率の燃焼システムと高度な燃料噴射装置、ターボチャージ、制御システムを備えた効率的なエンジン・デザインに依存している。また、最新の排ガス管理システム、微粒子捕集フィルター、選択的触媒還元(SCR)システムや、硫黄分が非常に低いディーゼル燃料なども排ガス量の抑制に貢献している。

 主要先進国は、物資輸送をセミトラックに大きく依存しているため、世界的な排ガスの削減で大きな役割を果たすことができる。