Wednesday, August 16, 2017 10:07 AM
ハネウェル、航空機向け自己診断型検知器を開発
ハネウェルは、航空機の検知機能が正常に稼働しているかどうかを自己診断する新型の検知器を開発した。
ランウェイ・ガール・ネットワーク誌によると、インテグラル・ヘルス・モニタリング(Integral Health Monitoring=IHM)と呼ばれる同検知器は、ハネウェルの航空宇宙事業部門が開発した。同社は当面、軍事および防衛分野に応用する方針だが、民間航空業界への応用も視野に入れている。
「飛行機にはドアや着陸装置(タイヤ)、エンジンなど至るところに検知器が設置されており、開閉状態や作動状況を操縦士に知らせている」と、ハネウェルの航空宇宙事業部門の検知器担当者フィル・スミス氏は話す。
しかし、これまでは検知器自体の故障を知る方法がなかった。ハネウェルは、「つねにオンの状態を保つ振動回路」を改良して、検知器の発信情報が正しいかどうかを確認できるようにした。
同検知器は、「1個10ドルの産業用検知器とは異なる高度の検知器」であるため、高額の価格設定だ。民間航空機への応用が後回しになる主因もその点にある。
民間航空機に設置する場合、既存の機体に取り付けるのではなく、現在開発段階にある新型機体に設計段階から組み込み、制御システムと統合する必要があるとみられる。
現行の商用航空機では、各種機器の故障を監視するデータのほとんどは、飛行機が着陸後に取得されている。しかし、それらのデータを航行中に取得できれば、飛行機が着陸するまでに整備士らが必要部品をそろえて待機できるようになるという大きな利点もある。
ハネウェルでは、機体整備を担当する企業と協力して、航行中の検知器データを迅速かつ有効に役立てるための技術改良に取り組んでいる。