Tuesday, August 22, 2017 10:43 AM

センプラ、送配電会社を買収〜バフェット陣営は撤退へ

 電力・ガス大手のセンプラ・エナジー(Sempra Energy、カリフォルニア州)は21日、テキサス州の送配電会社オンコー(Oncor)を現金94億5000万ドルで買収すると発表した。

 ロイター通信によると、オンコーをめぐっては投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが7月、90億ドルで買収を提案していたが、オンコーの最大債権者であるヘッジ・ファンドのエリオット・マネジメントが買収額が低過ぎるとして反対していた。バフェット氏は基本方針として買収合戦を好まないため、オンコー買収からは撤退するとみられる。

 オンコー株の大半を所有する持ち株会社エナジー・フューチャーは2014年に倒産しており、2回にわたって同社の売却を試みたものの、テキサス州の破産裁判所の承認を得られなかった。その後バークシャーから90億ドルでの買収を持ちかけられ、21日に裁判所の承認を得ようとしていた。しかしエリオットの反対に遭い、代わりにバークシャーより高額を提示したセンプラへの売却の承認を求め、認められた。

 オンコーの時価総額は、負債を含めて188億ドルと評価されている。センプラは手続き完了後、オンコー株の約60%を所有する考え。エナジー・フューチャーの持ち分は80%だが、消息筋によるとセンプラは一部を他の投資家に売却する予定だ。