Wednesday, August 30, 2017 10:29 AM
ハリケーン被災で車両買い替え需要の観測も
テキサス州を中心に大きな被害をもたらした大型ハリケーン「ハービー」は、すでに鈍化している国内自動車販売を一時的に一層押し下げる恐れがあるものの、最終的には被災車両の買い替え需要が生まれ、新車販売は上向くとの観測が浮上している。
ロイター通信によると、自動車情報エドマンズ・コムの業界分析責任者ジェシカ・コールドウェル氏は29日、国内第4の都市ヒューストンが大きな洪水被害を受けたことで、8月の新車販売台数は2%減少する可能性があると述べた。ただ、「何カ月か後に人々が車を買い替えられるようになれば、一部地域で販売の緩やかな増加が見られるだろう」と指摘した。
主要自動車メーカーは、9月1日に8月の新車販売台数を発表する。
ハービーが襲来する前にJDパワーとLMCが予想した8月の新車販売台数は、年換算で前年同月比3.5%減の1660万台(季節調整後)だった。
コックス・オートモーティブによると、25日のハリケーン上陸後、ヒューストン地区の自動車ローン申請件数はおよそ80%減少したという。コックスのアナリスト、ミシェル・クレブス氏は 2012年にニューヨーク大都市圏に上陸し広範囲の洪水を引き起こしたハリケーン「サンディ」を引き合いに「減少した自動車販売は、その後の被災車両の買い替え需要によって数カ月間ですべて埋め合わされた」と述べた。
IHSマークイットのシニアアナリスト、クリストファー・ホプソン氏は、買い替えに向けた動きが早い段階で生まれれば、販売は9月下旬もしくは10月にも回復が始まる可能性があると語った。