Monday, October 16, 2017 11:25 AM

生鮮品は冷蔵庫までお届け〜ウォルマートがサービス試験

 小売り大手のウォルマートは、家庭用保安機器メーカーのオーガスト・ホーム(August Home、カリフォルニア州)と協力し、通信機能が付いたオーガスト製ドアロックや防犯カメラを備えた家庭を対象に、オンライン注文商品を留守中の家の中まで届ける新しい宅配サービスのテストを行っている。

 テッククランチによると、テストの対象地域はカリフォルニア州シリコンバレーで、スマートフォンを通じてドアロックを開閉したり防犯カメラの映像を確認したりできるオーガストのシステムを備えた少数の家庭に限られる。配達員は1回だけ有効な暗号を入力して玄関のドアを開け、家に入り、注文品を置いて退出する。商品に生鮮品などがあり、玄関の近くに冷蔵庫があるといった適切な場合は食料雑貨をそこに入れることもある。

 配達員がドアベルを鳴らした時点で客のスマホに通知が送られるため、客は防犯カメラやスマホ・アプリを通じて配達の一部始終を見守ることもできる。

 ウォルマートと協力する「スマートホーム」機器メーカーはオーガストが最初だが、今回のテストが成功すれば他のメーカーとの提携も考えられる。サービス料金は未定で、テストを通じて適切な価格を決める。

 ウォルマート傘下の通販事業ジェット・コムも最近、都市部の配達サービス向上を目的に先進ドアロックメーカーのラッチ(Latch、ニューヨーク州)と提携した。このサービスでは配達員が建物の中に入れるよう、1000カ所以上の集合住宅に無料でラッチのシステムを提供している。

 ウォルマートは、オンライン小売り大手アマゾンと張り合うためさまざまなeコマース・サービスを取り入れている。ここ数カ月では入会不要の2日間配達サービス、オンライン注文品を店舗で受け取る場合の値引き、車寄せでの食料雑貨受け渡し、ウーバーを使った配達などを導入しているほか、ウォルマート社員が帰宅途中に注文品を配達するといったサービスもテストしている。