Friday, November 03, 2017 10:56 AM

ノバルティス、後発薬工場閉鎖へ〜コロラドで450人を削減

 スイスの製薬会社ノバルティス(Novartis)は、コロラド州のジェネリック(後発医薬品)製造工場を今後2年間で段階的に閉鎖し、450人の人員削減を行う方針だ。

 ロイター通信によると、ノバルティス広報は「米国で競争力を維持するために、販売の伸びが限定的な製品の生産をやめるか、事業を売却する」と述べた。製造を中止する製品は、心臓病、中枢神経系、内分泌学、呼吸器および痛みのさまざまな状態を治療する経口ジェネリック。

 デンバー郊外のブルームフィールドにあるノバルティスのジェネリック部門サンド(Sandoz)の工場閉鎖は、地元紙デンバー・ポストが最初に伝えた。同工場は段階的に閉鎖され、一部の事業はノースカロライナ州のサンド施設に移される。閉鎖および事業移転は2019年後半に完了する予定。

 サンド部門の17年4〜6月期売上高は、前年同期比5%減の25億ドルだった。ノバルティスは米市場でジェネリックへの価格低下圧力が強まっていることを主な理由に挙げている。ただ、ユルグ・ラインハルト会長は、他社のブランド薬の複雑なバイオシミラー(バイオテク後発薬)の品ぞろえ構築を目指す同社にとってサンド部門は中核事業であり続けると語っており、いずれはそれらが価格圧力を緩和すると同社は期待している。