Tuesday, January 30, 2018 10:37 AM
マグナ、自動運転車向けの4次元レーダー開発
カナダのマグナ・インターナショナルは、デトロイトで開かれた北米国際自動車ショーで自動運転車向けの4次元レーダーシステム「アイコン・レーダー(ICON Radar)」を発表した。米軍の技術を導入しており、これで自動車メーカーは自動運転の水準を国際基準SAEでレベル3(条件付き自動運転)から最高のレベル5(完全な自動運転)へと大きく近づけられるという。
オートモーティブ・ニュースによると、アイコン・レーダーは人の瞬きより50倍速く、車の周囲300メートル前後の状況を把握できる。高解像度、4次元(距離、高さ、深さ、速度)の視認性を実現でき、しかも水平、垂直両方向のスキャンが可能。マグナのスワミー・コタギリ最高技術責任者(CTO)は「最高の軍事用技術を集め、レーダーを自動車向けに改良した。完全自動運転に近づく大きな一歩だ」と述べた。
マグナは今回、技術系新興企業のアーンダー(Uhnder、テキサス州)と水面下で共同開発を進めた。製品の発売は2019年を予定している。
アイコンのレーダー技術は、競合する装置より物体を100倍多く検知、追跡することが可能だという。マグナは、同社の新システムの出現で自動車メーカーは従来予想より早く自動運転のレベル5に到達でき、自動緊急ブレーキ機能も向上させられるると見込んでいる。
子供や自転車から駐車中の車や走行中のトラックまで、大小様々な障害物を見分ける能力は、先進運転支援システム(ADAS)の機能強化には不可欠で、アイコンは車両が複雑な環境で瞬時に判断を下すのを助けるとマグナは説明する。同システムの機能は、現行の政府基準を上回っているという。
【http://www.autonews.com/article/20180115/COPY01/301159912/1528】