Wednesday, February 07, 2018 11:01 AM
倉庫関連の雇用、過去最多に〜1月、eコマース好調で
eコマースの好調で物流関連の雇用が増え続けている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、労働省が発表した2018年1月の雇用統計のうち、倉庫やストレージ(個人向け貸し倉庫)市場の就業者が5300人、宅配事業関連の就業者が4900人増えた。
同省労働統計局は17年12月のオンライン事業関連の速報値を上方修正し、注文履行センターを含む倉庫業界の就業者を4万4900人引き上げた。この結果、17年11〜12月に倉庫とストレージ業界の就業者の減少数が4800人から2400人に縮小。業界雇用は17年1月以降に3万9400人増加し、18年1月は過去最多の101万6500人に達した。
特に増えたのは、小包配達業者やアマゾンのような無店舗小売店などのeコマース関連企業で、アマゾンは倉庫の効率を大幅に改善して17年年末商戦では記録的な業績を挙げ、四半期純利益は19億ドルに達した。
これに対し大きく落ち込んだのは実店舗の小売店で、電子機器などの販売でオンライン業者との直接競合を強いられた。全米の雇用は1月に20万人増加し、前年にオンラインとの競合や店舗の閉鎖に苦しんだ小売業界も、衣料やアクセサリー店が好調で1万5400人増加した。建設業は3万6000人増。製造業も、世界的な経済回復でこれまで節約していた企業が支出を再開しているため、産業機器の需要が増加して1万5000人増と好調だった。
工場が安定生産を続けているため、通常なら減速する時期になっても貨物輸送の需要が下がらず、極端な悪天候と連邦安全基準の強化とも重なって輸送用トラックが不足している。さらに小売店も、年末商戦の好調を受けて12月に入っても在庫の補充を続けたため、トラック輸送サービスの供給がひっ迫した。トラック運送会社は、ドライバーの雇用や引き止めに苦労しているが、1月は前月から雇用を2200人増やしている。