Monday, February 12, 2018 11:57 AM

ケロッグ、シリアルが不振〜スナックに期待

 主力のシリアル販売の不振が続く食品大手ケロッグは、様々な新商品を試みているものの、効果を出せずにいる。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、特に健康を重視した大人向け商品は、標的の消費者層が朝食をギリシャヨーグルトや朝食用バーなどシリアル以外に切り替えているため売り上げが減っている。

 2017年10月に就任したスティーブ・ケヒレーンCEOは、マーケティングや新商品への投資でシリアルの販売を安定させる計画を立てている。ただ、シリアル市場がかつてのように巨大でなくなったことは認識しており、「ケロッグの成長エンジンはスナック。シリアルである必要はない」と話す。

 米国人はより頻繁にスナックを食べるようになっており、ジャガイモと小麦のチップス「プリングルズ」やクラッカーの「チーズイット」は好調で、冷凍ワッフル「エゴー(Eggo)」や子供向け朝食「ポップタルト」の販売も増加している。ケヒレーンCEOは「米国のシリアル販売を伸ばすカギは、朝食だけでなくスナックやデザートとしても商品を食べてもらうこと」と考えている。

 ケロッグの17年10〜12月期売上高は前年同期比3.6%増の32億ドル、為替の影響や買収費用を除くと1.5%減だった。国外の業績は、インドや韓国といった新興市場、オーストラリアや英国といった先進市場ともに拡大。営業利益率は、店舗へのスナックの配達を安い方法に切り替えたことなどから、前年同期の15.9%から16.7%に上昇した。

 ただし、新しい配達システムで労働力や倉庫費用が削減できた一方、プロダクト・プレイスメントを通じた広告効果が低下し、国内のスナック販売減につながっている。ケロッグは、18年の売り上げを1〜2%減と予想している。