Tuesday, February 13, 2018 10:11 AM

アマゾン、ブラジル事業拡大へ〜大型倉庫のリース検討

 インターネット小売り大手アマゾンが、ブラジル・サンパウロの郊外で5万平方メートルの倉庫の賃借を検討していることが分かった。

 ロイター通信が関係筋の話として伝えたところによると、倉庫の面積は、アマゾンが現在ブラジルで行なっている書籍出荷の施設の4倍に上る。これはアマゾンが近く、ブラジル版ウェブサイトで売られている電子機器や他の商品の配送を始める可能性があることを示している。

 アマゾンは中南米最大の小売市場であるブラジルで事業を拡大しているが、今は同社サイト上に商品を掲示して売っている外部業者(サードパーティー)に配送を任せている。今回の動きは、アマゾンが商品配送を自ら行なってブラジル事業に本腰で取り組む姿勢の表れと言える。

 ブラジルの人口2億9900万人のうち、インターネットに接続できるのは3分の2と推測される。しかしセキュリティ上の不安と税制、物流の複雑さからeコマースの普及は遅れており、電子商取引は約3000億ドルの同国小売市場の約5%にすぎない。米国ではすでに約半分を占めている。それでも過去4年間でeコマースは倍増しており、今後も年2桁で成長を続けると見込まれる。

 アマゾンは2017年10月、ブラジル事業を書籍から電子機器に拡大し、中南米最大の電子商取引大手メルカド・リブレ、B2Wヴァレジョなどとの競争に乗り出している。