Wednesday, August 10, 2016 10:14 AM

スマートメーター市場、5年後は70億ドル規模か

 次世代電力計「スマートメーター」の販売が世界的に加速している。

 クリーンテクニカによると、情報・分析会社IHSマークイットがこのほど発表した報告書は、2015年のスマートメーター出荷数は1億個以上、売上高は40億ドルを超え、技術の進化や実際の電気代節約効果で人気が高まっていると説明しながら、世界市場は21年までに約70億ドルに拡大すると予想している。

 15年に市場が急拡大した背景にはいくつかの要因がある。第1は、中国が国の政策として10年計画で大量のスマートメーターを導入していることで、中国は15年に最も多くのスマートメーターを販売し、世界出荷量のほぼ半分を占めた。日本も春からの電力自由化を受けて多くの電力会社がスマートメーターを導入している。欧州と北米も過去12カ月は堅調に伸びており、以前から求められていた大規模導入の気運が高まっている。

 IHSの研究責任者によると、欧州では15年、複数の国が数百万個を設置し、さらに多くが期限内の達成を目指して同規模の設置を進めているため、勢いが増している。北米も停滞期を脱し、15年は世界市場の拡大に寄与したという。

 また、スマートメーターほどの勢いではないが、通信機能を強化したコミュニケーティング・メーターも堅調に伸び続けると予想されている。