Friday, April 06, 2018 10:59 AM

アップルのAI研究責任者に元グーグル幹部

 電子機器大手アップルは、グーグルで人工知能(AI)研究部門の責任者を務め、同社を退社したばかりのジョン・ジャンナンドレア氏をAI研究部門のトップとして採用した。アップルの音声認識・対話機能「Siri(シリ)」などAIを活用した技術の開発を強化する。

 ロイター通信によると、ジャンナンドレア氏の採用はニューヨーク・タイムズが最初に報じ、アップルのティム・クックCEOが認めた。ジャンナンドレア氏は4月中に機械学習およびAI戦略の責任者として入社する。

 アップルはAIの主要分野で他社に後れているという見方が多いだけに、ジャンナンドレア氏の加入は重要になりそうだ。アップルのシリは他社の音声アシスタント機能より早い2011年に登場したにもかかわらず、アマゾンの「アレクサ(Alexa)」やグーグルの「グーグル・アシスタント」は急速に消費者の支持を広げた。

 アップルは劣勢を覆すためにいくつかの措置を講じている。16年には著名なAI研究者であるワシントン大学のカルロス・ゲストリン、カーネギーメロン大学のラス・サラクトディノフ両氏を雇用し、17年にはシリの責任者をコンテント部門責任者からオペレーティング・システム責任者に移した。これは、音声認識機能をより深く中核システムに組み込むことを目指した動きと考えられる。