Monday, May 14, 2018 10:12 AM

米アマゾンの出品業者は100万超

 オンライン小売り大手のアマゾンは、同社の米国ウェブサイトを利用して自社商品を販売する中小企業は100万件を超えていることを明らかにした。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、同社はこれまで、世界には200万件以上のサードパーティーセラー(外部販売業者)がいると発表していたが、米国だけの数字は発表していなかった。今回は州別の内訳も明らかにしており、最も多いのはカリフォルニアの17万5000件超で、ニューヨークは8万1000件超、フロリダは7万5000件超と続いている。中小企業の定義は、年間売上高750万ドル以下という全米中小企業庁(NSBA)の指針に合わせている。

 アマゾンは現在、時価総額ではアップルに次いで世界で2番目の大企業だが、トランプ大統領は同社が伝統的な小売店に与えている影響や同社の税金関連の問題についてツイッター上で批判を強めており、消費者の間でもアマゾンの経済への影響力が大きくなりすぎていると懸念する声がある。

 アマゾンは、2017年に発表した13万人以上の雇用創出計画など、米経済に貢献していることを強調してこうした批判をかわそうとしている。同社はサイトの売り上げの半分以上を外部業者に依存しており、サードパーティー商品の販売は業者の登録料や販売手数料が伴うためアマゾンにとっては商品を直販するよりも収益性が高いことも多く、在庫を抱え込むリスクも削減できる。

 しかし最近は出品業者も批判の的になっており、州は販売税を支払っているかどうかの取り締まりを強化している。これに関連する連邦法を改正するかどうかの判断は、連邦最高裁が下す予定になっている。