Wednesday, August 15, 2018 10:56 AM
18年小売売上高、4.5%超増へ〜NRF、予想を上方修正
全米小売業協会(NRF)は13日、賃金の上昇、堅調な雇用市場などから消費支出が拡大していることを理由に、2018年の米小売売上高予想を上方修正した。
ロイター通信によると、自動車、ガソリンスタンド、レストランを除く18年の小売売上高について、NRFはこれまで前年比3.8〜4.4%の増加と予想していたが、4.5%以上増加するとの見方に修正した。
NRFのマシュー・シェイCEOは「賃金の上昇、可処分所得の増加、雇用市場の堅調、純世帯資産の記録的な上昇で、米国の消費者促進型経済は非常に活発な成長段階に入っている」と説明。上半期の消費支出が予想を上回ったため、予想の上方修正に踏み切ったという。
全米失業率は50年ぶりの最低水準に下がっているほか、鉱工業生産は過去20年間急速に拡大しており、消費者景況感は数十年来の高水準となっている。世界最大の民間雇用主ウォルマートやコストコ・ホールセールを含むいくつかの企業は、米国の税法改正を活用して社員に賞与、手当、昇給を提供しており、調査会社リテイル・メトリクスのケン・パーキンス氏は「小売り業界にとっては最高の時代」と指摘する。
17年の米小売売上高は3.9%増の3兆5300億ドルで、NRFの予想した3.2〜3.8%増を上回った。ただし、米中の貿易戦争による日用品の価格上昇や世界的な原油高騰で年後半は消費者マインドが落ち込む可能性もある。