Monday, November 26, 2018 8:44 AM

マツダ、藻から作る燃料の研究を支援

 マツダは、広島大学が取り組む藻類のゲノム編集と東京工業大学が進める植物生理学の研究に技術的支援を提供している。

 グリーン・カー・コングレスによると、マツダの動きは、将来、藻類を原料とするバイオ燃料を広く普及させるには生産性の向上とコスト削減が重要になるとの考えに基づく。同社は技術開発の長期ビジョン「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言2030」で、2030年までに燃料生産から車の走行まで(Well to Wheel)合わせた二酸化炭素(CO2)排出量を10年比で50%、50年までに90%減らす目標を掲げている。

 マツダの予想では、30年に生産する車の約95%はまだ内燃エンジンと何らかの電動システムの組み合わせであり、自動車業界では少なくとも40年まで液体燃料が主力であり続ける。このため同社は、CO2の大幅削減には再生可能な液体燃料が不可欠で、内燃エンジン車をカーボン・ニュートラル(CO2排出量差し引きゼロ)にするには藻類由来のバイオ燃料の開発が非常に重要と考えている。

 米エネルギー省によると、米国で使われる石油燃料をすべて藻類由来の燃料に置き換える場合、必要な藻類の生産に要する面積は国土のわずか0.42%で、00年にトウモロコシが生産された面積の7分の1より少ないと推定される。