Wednesday, August 31, 2016 1:04 PM
フォルシアの米新工場、データ主導「4.0」を体現
サプライヤー大手の仏フォルシアがインディアナ州コロンバスに開設した排気管理システム工場は、数学者をスタッフに加えた未来の「4.0」製造イニシアチブを体現している。
オートモーティブ・ニュースによると、フォルシアは総工費6400万ドルの新工場を、オープンでコラボレーション型の、紙を使わないコネクトされたデジタル製造センターと説明している。
戦略・マーケット情報を指揮するクリストファー・ウィーガント氏は、「世界で77拠点を展開しているが、この工場がテクノロジーのリーダーになる」と明言した。
自動車メーカーは、最新式のオートメーションとデータ処理、インターネット・ツール、ハードウェア、職場環境を組み合わせた新世代の工場アプローチを意味する4.0に度々言及する。
450人を雇用するフォルシアの工場(40万平方フィート)を主導するのは、起こり得る問題を予見する「製造インテリジェンス(MI)」だ。このため数学者は、膨大なデータから重要な情報を抽出する任務を負う。
インディアナ工場には、人工知能(AI)の研究課題である機械学習能力を備えた自律型車両「AIV(Autonomous Intelligent Vehicle)が採用されている。複数のAIVが情報を共有して生産ラインに部品を供給するしくみで、ウィーガント氏は作業員の疲労を軽減する人間工学をAIVを採用した主な理由に挙げた。最終的には、MIを備えて作業員を助ける協調ロボット(コボット)が導入される。
工場は新契約の受注を機に建設された。従業員1500人で、GMやフォード、フィアット・クライスラー、エンジン大手カミンズに排気管理システムを供給している。
フォルシアは工場の設計に際し、若年世代の獲得へ向けグーグルなど他業界の調査も行った。併設されたオフィスの机は立ったり座ったりできるよう上げ下げ可能で、グーグルばりのオープンスペースやガラス張りの壁も採用された。