Monday, May 06, 2019 10:42 AM

BMW、EV電池用コバルトの調達を見直し

 BMWは25日までに、電気自動車(EV)用バッテリーの重要な材料であるコバルトについて、生産過程で児童労働といった違法行為の可能性がないオーストラリアとモロッコの鉱山から直接購入する方針を明らかにした。

 ロイター通信によると、ロンドン金属取引所(LME)は2022年から、児童労働や汚職との関連を排除せず、責任を持ってコバルトを調達しないブランドは取引停止または上場廃止にする方針を打ち出している。BMWの発表はこれを受けた動き。

 BMWの購買担当責任者であるアンドレアス・ウェント取締役はパリで行った会見で、20年には新しく調達したコバルトが同社の次世代EVに使われると述べた。

 スイス資源大手グレンコアの広報担当者はロイターに、同社がオーストラリアで運営するムリンムリン鉱山のコバルトをBMWに供給すると語った。同鉱山は18年に2900トンのコバルトを生産した。

 コバルトの埋蔵量はコンゴ民主共和国が世界最大だが、コンゴでは人力による小規模な生産が多く、その工程や流通は厳密に監視されていない。