Tuesday, July 16, 2019 10:16 AM

アマゾン、英保健事業と提携〜音声サービスで医療情報取得も

 オンライン小売り大手アマゾンはこのほど、英国民保健サービス(National Health Service=NHS)と提携し、同社の音声サービスのアレクサ(Alexa)を通じて患者が一般的な症状に関する助言を受けられるようにした。

 リテイル・ウィーク誌によると、英国内でアレクサ対応のスマート・スピーカーを利用する人々は、「アレクサ、インフルエンザの症状はどういったものか?」といった質問をすれば、NHSの公式ウェブサイトから回答を得られる。

 NHSは近年、健康関連助言機能をデジタル技術によって簡便化する動きを強めており、2018年にはマイクロソフトとも類似の契約を結んでいる。

 ただ、アレクサ端末利用者の健康に関する個人情報にアマゾンが自由にアクセスでき、同社に膨大な数の医療データが集まるのではないかという懸念がすでに浮上している。

 アマゾンの広報担当者は懸念について「すべてのデータは暗号化され、秘匿扱いで安全に保存されている」「音声端末の利用者が質問の履歴を管理できるため、後で記録を確認したり削除したりできる」と説明した。