Wednesday, August 12, 2020 10:24 AM

ケンブリッジ大とジャガー、タッチレス操作パネルを開発

 ジャガー・ランドローバーと英ケンブリッジ大学は、パネルに直接触れる必要がないタッチスクリーンを共同開発した。

 フューチャーカーによると、ほとんどどの車にも搭載されるようになったタッチスクリーンは、情報娯楽システムなどの機能がすべて1カ所に表示され、1つ触れればいくつものボタンやノブを操作しなくても目的の機能が使えるという利点がある。しかし、でこぼこ道を運転中にスクリーン上の1カ所をずれることなく触るのは難しい。また、スクリーンを使うにはいったん前方から目をそらし、画面を見る必要がある。

 研究班が「予測タッチ(predictive touch)システム」と呼ぶ新しいタッチレス・タッチスクリーンは、人工知能(AI)と高度なセンサーを利用して、ドライバーがどこに触れようとしているかをスクリーンが判断し、実際に画面に触れなくても機能を選択する。

 画面に直接触れる方が簡単だが、いくつかの理由によってタッチレス技術は何年も前から存在する。理由の1つは、ドライバーがより速く機能を選択できることで、少なくとも実験室ではドライバーがタッチスクリーンの使用に費やす時間が約50%短縮されたという。また、スクリーンに触れないためウイルスやバクテリアの拡散防止にも役立つ。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く現在、何かに触れずに済むことは大きな利点であり、特にタッチスクリーンは適切な洗浄や消毒が難しい。ケンブリッジ大学のバシャー・アーマド博士は「われわれの技術は、従来のインターフェイスデザインとの直感的なやりとりを可能にし、ユーザー側の学習を必要としないため、従来のジェスチャー認識に勝る多くの利点がある。 基本的にはユーザーの意図を予測するシステムに依存して、新規および既存のタッチスクリーンやその他のインタラクティブ・ディスプレイ技術に組み込むことができる」と話している。

 システムは自動車以外にも用途が見込まれ、食料品店などの公共タッチスクリーンに組み込める可能がある。

https://www.futurecar.com/4064/Jaguar-Land-Rover-University-of-Cambridge-Develop-a-Touchless-Touchscreen