Monday, September 21, 2020 9:32 AM

有力経済団体、オバマ前政権の気候変動対策を支持

 米大手企業のCEOが加盟するロビー団体ビジネス・ラウンドテーブル(BRT、本部ワシントンDC)は16日、米国の二酸化炭素(CO2)排出量を2050年までに05年比で80%削減するというオバマ前政権が打ち出した目標を支持すると発表した。大統領選の直前、トランプ現政権の環境政策ではなく民主党の気候変動政策への支持を明らかにした形だ。

 ロイター通信によると、BRTはまた、目標の達成に向けて市場ベースでCO2の排出に負担を求めるカーボンプライシング(炭素への価格付け)の枠組みを認めた。ただし、炭素税の導入やCO2排出権取引制度(キャップ・アンド・トレード)など、どの手段を採用すべきかは明確にしなかった。

 アマゾンからシェブロンまで、200を超える主要な米企業を代表するBRTは今回、気候変動に関する国際的枠組み「パリ協定」に沿い、地球の気温上昇を産業革命以前の水準と比べて2℃以内に抑えることを目指して上記の目標への賛同を決めた。代表を務めるウォルマートのダグ・マクミロンCEOは「BRTの気候変動に関する新しい立場は、最悪の状況を回避し、気候変動の影響を軽減するために設定されたレベルまで温室効果ガスの排出量を減らすには、全米的な市場ベースの排出削減政策が重要という私たちの信念を反映している」と述べた。