US Frontline News

Wednesday, February 03, 2021 9:26 AM

AR技術の需要高まる〜コロナ流行で価値上昇

　拡張現実（AR）技術の需要が高まっており、今後5年間は上昇が続くとの予想をハイテク市場調査アライド・ビジネス・インテリジェンス（ABI）が発表した。

■25年には1400億ドル市場に

　ウォールストリート・ジャーナルによると、ABIはARの世界市場は2020年の約100億ドル規模から25年までに1400億ドルに成長すると見込んでいる。これらの数字にはハードウェアとソフトウェア、コンテント、AR広告、プラットフォームとライセンス、通信接続などが含まれ、ハードウェアには、マイクロソフト（MS）のゴーグル型端末「ホロレンズ（HoloLens）」やアルファベット傘下グーグルの「グラス」といったヘッドセットが含まれる。「グラス」だけでも20年の世界出荷数は約180万個で、25年には2700万個に達すると推定される。

　ABIリサーチの調査責任者エリック・アブルゼジ氏は、今後数年の急成長は新型コロナウイルスの流行の継続的な影響や、新製品の登場、技術の進歩などによって促されると見ている。コロナの流行によってクラウド・コンピューティングやビデオ会議への投資が高まったほか、幅広いデジタル変革の一部としてAR需要が高まっている業界もある。

　眼鏡型AR端末を製造するビュジックス（Vuzix、ニューヨーク州）は、20年10〜12月期の売上高が前年同期比100%増の400万ドルに達した。マイクロソフトでも、コロナ禍で他人との距離を保つ必要性が高まったことや、ロックダウン（都市封鎖）の影響から20年の「ホロレンズ2」の遠隔支援サービス利用が前年比で44倍に増加した。