Friday, February 05, 2021 8:55 AM

半導体不足による自動車減産、3Qまで継続も

 市場調査のIHSマークイットは3日、自動車用半導体部品(チップ)の不足がもたらす小型乗用車生産への影響が、2021年第1四半期(1-3月期)に世界で67万2000台に上るとの見通しを示した。混乱は第3四半期まで続く恐れがあるという。

 フォード、トヨタ、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、日産はすでに、チップ不足を理由に減産を実施している。独フォルクスワーゲン(VW)も、チップの供給不足で一部の工場の2月の生産に影響が出ると見込んでいる。

 ロイター通信によると、IHSのシニアプリンシパルアナリスト、フィル・アムスラッド氏は「チップ不足の原因は、自動車メーカーによる需要の高まりと限定的なチップ供給体制にあるため、両方の力が調整されるまで解決されない」と指摘した。

 IHSによると、生産に最も打撃を受けるのは中国で、第1四半期は25万台近くに上ると見込まれる。

 業界の生産計画を追跡するオートフォーキャスト・ソリューションズは2日、チップ不足が21年の生産台数に及ぼす影響を96万4000台と予測している。