Friday, February 12, 2021 9:27 AM
アップルのAV路上試験、20年に距離倍増
IT大手のアップルが車の自動運転技術を向上させており、2020年は自動運転車(AV)の路上試験の走行距離を2倍以上に伸ばした。
■機能解除の頻度は低下
ブルームバーグ通信によると、アップルはカリフォルニア州陸運局(DMV)に提出した書類で、同社のAVの路上走行距離が19年の7544マイルから20年は1万8805マイルに増えたと報告した。車の自動運転機能を解除し、人間のドライバーが運転を引き継ぐ必要があった「機能解除(disengagement)」の回数も64回から130回に増えたが、その頻度は118マイルに1回から145マイルに1回へと低下した。20年は走行距離では18年の約8万マイルに遠く及ばなかったが、18年は約1マイルごとに機能解除が起きていたため、技術的には大幅に向上している。
アップルは最近、電気自動車(EV)大手テスラや車両電動化を進めるゼネラル・モーターズ(GM)などと競合するためAV開発を強化しており、何百人ものエンジニアが基盤となる自動運転システムの開発に取り組んでいるほか、現実的な個人向け車両に焦点を合わせるチームもある。
同社はドライブトレインや車の内外装といった部品の開発でテスラの元幹部を何人か雇っているが、車の発売は5年以上先になる見込みだ。アップルは18年、テスラのチーフエンジニアだったダグ・フィールド氏を迎え入れて独自の取り組みを進めているほか、20年は元テスラの自動運転責任者を雇用した。また、20年末には機械学習担当責任者のジョン・ジャナンドレア氏を自動運転車開発プロジェクトの責任者に任命した。