Thursday, April 08, 2021 8:47 AM

AV開発のアルゴAI、年内にも上場へ

 フォードと独フォルクスワーゲン(VW)グループが支援する自動運転車(AV)開発の新興企業アルゴAI(Argo AI、ペンシルベニア州)は、早ければ2021年内にも株式上場を検討している。

 ブルームバーグ通信が関係者の話として伝えたところによると、アルゴの共同設立者であるブライアン・サレスキー氏は4月1日の全社会議で、同社の自動運転技術の商業化が近づくのに伴い資金の拡大を目指していると語った。

 17年に同社に10億ドルを出資したフォードは、22年に自動運転タクシーと無人配送車の展開を予定しており、26億ドルを出資したVWもこの20年代後半にAVの市場投入を計画している。

 アルファベットのAV開発部門ウェイモ、GM傘下のクルーズ、アマゾンが支援するオーロラ・イノベーションといったAV分野の主要企業は、技術開発が進むにつれ、資金確保のために上場を検討するとみられている。

 中国系の自動運転トラック開発企業トゥーシンプル(TuSimple、カリフォルニア州)はすでに新規株式公開(IPO)の意向を表明しており、同業のプラス(Plus)はいくつかのEV企業が採用している特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じた上場を目指し、複数の相手と交渉している。

 アルゴは、フロリダ州マイアミなど6都市でAVの公道試験を実施しているほか、新しいライダー(光検知・測距)システムや、大手自動車メーカー2社との提携で商品化への道筋が明確になりつつあり、技術開発も進んだ段階にあるため、上場のタイミングとしては適切といえる。

 ただし、従来型のIPOにするのかSPAC上場にするのか詳細は未定で、計画は22年にずれ込む可能性もあるという。

 同社は声明で「パートナーのフォードおよびVWからの投資で確固とした経済的助走路が用意されたが、成長を加速するため新しいパートナーシップや投資を受け入れる用意は常にある」と話している。

https://www.autonews.com/mobility-report/ford-backed-argo-ai-mulls-going-public-year-report-says