Thursday, September 09, 2021 9:31 AM
半導体供給網にまた打撃〜マレーシア企業、工場を1週間閉鎖
マレーシアの半導体企業ユニセム(Unisem)は、一部工場の操業を7日間停止すると発表した。3人の従業員が最近、新型コロナウイルス感染症で死亡したことを受けた措置といい、自動車メーカーをはじめ多くの企業が依存する半導体供給に新たな打撃となる。
ブルームバーグ通信によると、ユニセムはペラ州イポーの工場を9月15日まで閉鎖し、新型コロナの感染拡大を抑制する。同社のジョン・チア会長は、複数の従業員が感染し、3人が死亡したと明らかにした。操業を再開する際には、施設への立ち入りが認められる従業員数を制限する。
半導体のパッケージングや検査のサービスを提供する同社は、売上高全体の約12%を自動車部門から得ており、28%は通信、30%は消費者関連が占める。
ユニセムはインフィニオン・テクノロジーズやSTマイクロエレクトロニクスといった取引先に、半導体部品の組み立てや検査のサービスを提供するマレーシア拠点の大手企業の1つ。
同社の工場停止は、コロナ禍が半導体供給に及ぼした影響の大きさを示しており、特にテスラ、トヨタを含む自動車メーカーが必要とするローエンドの半導体で不足が続いている。トヨタはすでに、特に東南アジアのサプライヤーが新たなコロナ感染と工場封鎖に見舞われたため、日本の14工場で生産を停止し、9月の世界生産台数を当初計画から4割減らす方針を発表している。