Tuesday, November 30, 2021 9:14 AM
世界のEV充電回数、5年で7倍超に増加へ
電気自動車(EV)のバッテリー充電(セッション)の世界的な回数は、2021年の年間2億回から26年には15億回を超えるとの予想を、ジュニパー・リサーチが発表した。
グリーンカー・コングレスによると、ジュニパーの最新報告書「EV充電:主な商機、課題&市場予想 2021-2026」は、EV充電セッションが今後5年間で665%以上と大幅に増加すると予想。理由として、政府によるEV購入奨励策(インセンティブ)の拡大と充電サービス網の拡充を挙げている。
報告書によると、欧州ではインセンティブがEVの普及を大幅に促進させており、北米でも伸びを刺激するために協調的なインセンティブパッケージを導入する必要がある。車の電動化の促進を支えるには、EV充電サービス業者は政府や燃料販売業者を含む他の利害関係者と協力して、調整された公共充電ネットワークの展開を計画すべきだという。
すべてのEV充電に占める家庭での充電の割合は、21年の80%強から26年には70%強とやや低下する見込みだが、充電設備メーカーのハードウェア収入となると、26年には56%が公共充電施設から生まれる見通しだ。
報告書を作成したニック・メイナード氏によると、EVの充電は引き続き主に家庭で行われるものの、今後の大きな焦点は公共充電施設の展開で、駐車場を持たない消費者がEV革命に参加できるようにするにはそれが重要になる。
また、EVの航続距離が延びてよりパワフルになるのに伴い、急速充電DC(直流)施設がEVの充電環境における次の競争の場になりそうだ。設備メーカーは、駐車場や小売店といった移動の主な目的地とのパートナーシップで迅速に急速充電器の展開に取り組む必要があるという。