Wednesday, December 08, 2021 7:17 AM
AWSでシステム障害〜ビデオ会議など各種サービスに影響
アマゾンのクラウド電算サービス部門アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)で7日、システム障害が発生し、ロボット掃除機ルンバ(Roomba)や楽曲ストリーミング、ビデオ会議などAWSを利用する米国内の各種サービスが停止した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、ウェブサイトの停止を追跡するダウンディテクター(Downdetector)は、AWSに問題があるというユーザーの報告が東部時間の7日午前10時45分頃から同サイトに届き始め、約30分後には約1万1300件に上ったと発表した。サービス停止はニューヨーク、ワシントン、シカゴに集中しているという。
AWSは米国で最大のクラウド電算サービス。このサービスを通じて、多くの大企業を含む顧客が情報処理、ストレージ、ネットワーク機能を利用している。新型コロナウイルスのパンデミックで多くの人が在宅勤務を余儀なくされたため、企業や消費者はますますクラウド電算サービスに頼るようになっている。
アマゾンは、サービス障害はネットワーク機器などに関連する問題だと説明した。AWSは7日午前11時20分ごろから、バージニア州北部でホストされ、ボストン、ヒューストン、シカゴなどの都市をカバーするUS-East-1地域でのエラー率の増加とコンソールの問題の調査を開始し、グローバルコンソールのランディングページに影響を与えていた問題の根本原因を特定したという。
ダウンディテクターによると、ストリーミングサービスの「プライム・ミュージック(Prime Music)」、ビデオ会議ツールの「チャイム(Chime)」、ホームセキュリティーシステムの「リング(Ring)」など、多くのアマゾン傘下のサービスが停止した。
コンサートチケット販売のチケットマスターや、ウォルト・ディズニー、ネットフリックスといったストリーミングサービスなど、アマゾンのクラウド上にある多くのサードパーティー・アプリケーションについてもダウンディテクターにサービス停止の報告が寄せられた。WSJを含む一部のメディアでも、ニュース配信の遅延が起きた。
同日午後5時までに、ダウンディテクターへの停止報告は3500件を下回った。
アマゾンは、システム障害の影響を受けたユーザーの数や、障害がどれだけ続きそうかについての質問には回答しなかった。