Tuesday, December 14, 2021 9:04 AM
ユナイテッド、100%SAF使用の旅客機を初運航
ユナイテッド航空がこのほど、100%持続可能な航空燃料(SAF)を使った初の商業運航を行った。同社は最近、SAF購入に取り組むための企業連合Eco-Skies Allianceへの参加企業の第二次募集を発表したばかり。
グリーンカー・コングレスによると、ユナイテッドはSAFの導入と開発支援において業界を先導する立場にある。同社以外の国際航空大手全社が契約しているSAF購入量に対して、同社はその倍近い量の購入契約をすでに交わしている。
SAFは化石由来の航空燃料と同等の性能を発揮する可能性がある一方、二酸化炭素(CO2)排出量はわずかであり、エネルギー省によると、国内の航空業界全体で予測される燃料需要を満たすには国内の原料資源で十分対応可能だという。
シカゴのオヘア国際空港からワシントンDCのレーガン国際空港まで乗客100人以上を乗せて出発したユナイテッドの実演飛行には、新しいボーイング「737 MAX8」が使われた。2基ある同機のエンジンの片方には500ガロンのSAFを、もう一方には同量の従来型ジェット燃料を使い、エンジン性能に違いがないことを証明しながら、将来は全ての航空会社がSAFを大量使用する段階に進める可能性を示した。
現在、航空会社はSAFの使用量を必要な燃料の最大50%までに制限されている。実演飛行で使われたSAFはドロップイン対応の燃料で、航空機やエンジンの改修を必要とせず、従来の燃料と混ぜても使える。
ユナイテッドが2021年4月に開始したEco-Skies Allianceプログラムには、DHLグローバルフォワーディング、HP、ナイキのような企業も含め30社ほどが参加している。
第2次参加募集に応じた企業には、アメリカン・ファミリー・インシュランス、バイオジェン、ボロレ・ロジスティクス、CWT、マースク、メタ、マイクロソフト、パロアルト・ネットワークス、セールスフォース、ビザ、郵船ロジスティクス、チューリッヒ・ノースアメリカなどがある。