Thursday, December 16, 2021 8:55 AM

稼働中に電池を再生〜ストアドット、新技術で特許

 電気自動車(EV)向けの超高速充電(XFC)バッテリー技術を開発するストアドット(StoreDot、イスラエル)は、電池使用中に放電を中断することなく電池を再生(蓄電容量を回復)できる新技術で特許を取得した。

 同社のプレスリリースによると、再生の過程は目立たず円滑に実行される。新しい技術には、一連のソフトウェア・アルゴリズム(コンピューターによる計算)とそれに対応するハードウェアが含まれる。

 自己再生システムは、性能が低下したり過熱したりしているセル(電池の単体)やセル列を識別し、一時的にそれらの機能を停止して、放電の中断や車のパフォーマンスを低下させることなく各セルを再調整し、100%の性能回復を図る。

 EVにおける電池の「自己修復」機能は、電池の寿命と車の走行距離を延ばすだけでなく、過熱や熱暴走の危険を防ぐことで安全性を向上させるのに役立つ。ドロン・マイヤーズドーフCEOは「人々がよりクリーンでエミッションの少ない世界に住めるようにするには、EVの世界的な普及促進が重要。当社は電池の産業体系を改善するため、主要なシリコン系XFCセルの開発と並行して製品とサービスの拡大にも取り組んでいる。最新の特許技術は、稼働中に個々のセルやセルグループを修復する独自の方法で、自己修復できるEVに向けた新しい進歩だ」と話している。

 ストアドットは電池の技術革新で先頭を走っており、使用期間を通じて一定の航続距離性能を維持し、10分で充電ができる4680形式(直径46ミリ×長さ80ミリ)の円筒形電池開発でも複数の特許を取得している。

https://www.store-dot.com/post/storedot-develops-self-repairing-cells-tech-allowing-longer-battery-life-and-better-ev-performance