Wednesday, January 26, 2022 9:11 AM
ボーイング、空飛ぶタクシー会社に4.5億ドル追加出資
航空機大手ボーイングは24日、パイロット不要の「空飛ぶタクシー」開発に取り組むウィスク・エアロ(Wisk Aero、カリフォルニア州)に4億5000万ドルを追加出資すると発表した。
ロイター通信によると、グーグル共同創業者のラリー・ペイジ氏が出資するキティ・ホークとボーイングが共同で設立したウィスクは、数十社ある電気垂直離着陸機(eVTOL)メーカーの一つだが、特に自動操縦に焦点を絞っている点が他社と異なる。
ボーイングのマーク・アレン最高戦略責任者(CSO)はロイターに「ウィスクの戦略上の大きな利点は、設計と開発のすべての段階で自動操縦を目指す考えを貫いていることだ」と語った。
人が操縦するeVTOLを開発する単独のスタートアップや航空宇宙企業グループは、ほとんどが2024年のサービス開始を目標としているのに対し、ウィスクは一気に自動操縦を目指しているため、市場参入が他社より遅れることになる。
ボーイングは、6代目となるウィスクの次の試作機の完成予定時期を明らかにしていないが、業界の情報筋によると28年ごろの認可取得を目指しているようだ。ボーイングは、これが米国で認可を得る最初の自動操縦旅客機になると話している。
ウィスクは声明で、ボーイングからの追加出資によって同社が「最も資金潤沢な空飛ぶタクシー会社の一つ」になると述べたが、それ以上の詳細は不明。
業界アナリストによると、まだどの社も認可までの道筋が見えておらず、これが業界の将来を不透明にしている。ウィスクの同業にはいずれもカリフォルニア拠点のジョビー(Joby)やアーチャー(Archer)、欧州ではリリウム(Lilium)、バーティカル・エアロスペース(Vertical Aerospace)などがある。