Tuesday, February 08, 2022 6:30 AM
米EV充電網、より強固に〜ただし各社サービスに格差
米国の電気自動車(EV)向け充電ネットワークは強固になっているものの、各社のサービスの信頼性と内容には明確な差があることが、エンジニアリングコンサルティング会社アムラウト(umlaut)が発表したランキングで分かった。
ロイター通信によると、調査は2021年9月、それぞれ充電網の拡大に取り組むフォルクスワーゲン(VW)の米子会社エレクトリファイ・アメリカ、チャージポイント、EVゴー、ブリンク・チャージング、EVコネクト、グリーンロッツ、EV大手テスラのスーパーチャージャーの充電器を対象に、ミシガン、オハイオ、ニューヨーク、ペンシルベニアなど7州で実施された。
同年10月にアクセンチュア傘下となったアムラウトが、各ネットワークの充電器の性能、照明、屋根、近隣の設備といった充電施設全体の環境、さらに車のドライバーが施設の検索やオンライン決済で使う携帯電話アプリの使い勝手を項目別に採点して集計し(1000点満点)、順位を付けた。その結果、首位となったのはエレクトリファイ・アメリカで、スーパーチャージャー、チャージポイントが続いた。
調査報告書を共同作成したヘイケン・エックマン氏は「全ての項目を通してEV充電システムがより成熟し安定していることを確認した」と述べた。アムラウトは、20年にカリフォルニアで同種のランキング調査を行っている。
今回の調査では、調査用EVにテスラの「モデル3」とフォードの「マッハE」を使用した。ただし順位付けに車両の性能は反映されていない。
だれもが使える公共の充電ステーション建設は、EVの普及に不可欠と考えられている。現在、米国のEVオーナーの80%は自宅で充電を行なっているが、充電ネットワークの充実は、消費者が安心してEVを使い、そのシェアを高めるための前提条件になる。
21年、EVは米新車販売台数の約2%を占めた。自動車各社は、このシェアを30年までに最低でも40%に高めようとしている。