Thursday, March 03, 2022 6:25 AM

ルシッド、22年の生産目標を下方修正

 新興電気自動車(EV)企業ルシッド・グループ(Lucid Group、カリフォルニア州)はこのほど、「サプライチェーン(供給網)と物流の異常な試練」を理由に、2022年の生産目標を従来の2万台から1万2000〜1万4000台へと下方修正した。

 ロイター通信によると、ルシッドのほかリビアン・オートモーティブ、ローズタウン・モーターズなど、株式上場を通じて資金を調達した新興EVメーカーはいずれも生産目標を達成できていない。

 ルシッドは21年10月下旬、同業のテスラを上回る520マイル(835キロ)の航続距離をうたう高級EVセダン「ルシッド・エア」(16万9000ドル)の引き渡しを開始。21年の生産目標は577台だったが、実際に納入したのは125台だった。同社は同年10〜12月期に10億5000万ドルの純損失を計上し、赤字は前年の3倍以上に拡大した。

 ルシッド・グループは、サウジアラビアの公共投資基金(PIF)が63%近い株式を保有しており、2月28日には同国に新しい製造施設を建設する計画を発表した。建設は22年上期に開始され、年間最大15万台の生産を目指す。現在稼働しているアリゾナ工場は、生産能力を年間36万5000台に拡大する計画だ。