Monday, March 21, 2022 7:13 AM
スタバ、使い捨て容器撤廃へ〜ごみ削減で、再利用可能素材に
コーヒーチェーン大手スターバックスは、おなじみの緑と白の紙コップ提供をやめようとしている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、同社は3年以内に、顧客に提供する飲み物の容器を使い捨ての紙やプラスチック製から再利用可能な素材の代替品へと移行する方針だ。消費者の持続可能性の懸念に対応するため、同社は2030年までに廃棄物を50%減らす独自の目標を掲げている。使い捨てのプラスチック製ストローも段階的に廃止する。
スターバックスは現在、さまざまな方法でより多くの顧客に再利用可能な容器を使ってもらおうとしており、25年までにはコップやマグカップの持参システムを本格導入したいと考えている。すでに持参容器にコーヒーを入れてもらうことは可能で、客は「Borrow A Cup(コップを借りよう)」という名称のプログラムにも参加できる。
同プログラムは、スタバ店舗にある再利用可能なコップを客が借りて飲み物を買い、飲んだ後はコップを店に返却する仕組み。コップは洗って繰り返し使われる。
スターバックスは、再利用可能な容器を使う場合の割引などの見返り(インセンティブ)や、使い捨てコップを使う場合の料金を設定することが消費行動に影響するかなどについて、いくつかの市場で実験を行っている。実験を通して、容器の洗浄で必要な水の量など持続可能性に関する具体的な情報も得られると、同社は見込んでいる。
同社のメーガン・ラゲス広報担当者は、使い捨てコップの撤廃は究極の目標と前置きしながら「それは夢かもしれないし、その段階に行くまでにはやるべきことがたくさんあると思う。私たちは時間をかけて実験し、何が効果的かを学ぶつもりだ」と話した。
同社は、23年末までに店舗内、ドライブスルー、電話での注文で持参の容器を使えるようにする。20会計年度は、飲料販売に占める持参容器への販売割合は約1.3%だった。ただし20年3月から21年6月までは、新型コロナウイルス禍を理由に持参容器の使用を停止した。現在は、再利用可能な容器を持参した人には10セントの割引を提供している。
ラゲス氏によると、スタバの包装関連廃棄物のうち、使い捨ての容器とふたは40%を占める。