Wednesday, March 23, 2022 7:18 AM
世界のリチウムイオン電池供給量、30年までに5倍増へ
コンサルタント大手ウッドマッケンジーは22日、電気自動車(EV)などで使われるリチウムイオン電池の世界供給量(電力量換算)は2030年までに21年比で5倍以上増加し、5500ギガワット時(GWh)に達するという報告書を発表した。ただし、22年は依然として電池供給に余裕のない状態が続くという。
ロイター通信によると、ウッドマッケンジー報告書は「EV市場はリチウムイオン電池需要のほぼ80%を占め、高い原油価格は多くの市場で交通手段のゼロエミッション化を推進させ、リチウムイオン電池の需要を押し上げる」と説明している。
フォードとゼネラル・モーターズ(GM)は最近、EVの生産拡大計画を発表した。フォードは24年までに欧州で7つのEVモデルを発売する予定で、欧州で2つ目のEVモデル生産ではフォルクスワーゲン(VW)と協力する。GMは韓国のポスコ・ケミカルと提携し、電池材料の工場を25年までにカナダで稼働させる計画。電池メーカーも需要の高まりに対応するため、生産規模を大きく拡張する予定だ。
しかし、EV市場からの需要と原材料価格の上昇で21年は電池の供給が不足した。報告書は、こうした状態が23年まで続くと予想している。
ウッドマッケンジーによると、率先して電池生産を拡大しているのはテスラのサプライヤーである中国のCATL(寧徳時代新能源科技)だ。最近の報道によると、CATLは米国、メキシコ、カナダで50億ドルの工場建設を検討しており、用地を探している。