Monday, March 28, 2022 7:12 AM
メルセデス、EVの米生産でAESCから電池調達
メルセデス・ベンツは、アラバマ州の工場で生産を予定しているEV向けに中国系車載電池大手エンビジョンAESCから電池を調達する。
オートモーティブ・ニュースによると、エンビジョンAESCは25年から米国の新工場で組み立てた電池を供給する。調査会社オートフォーキャスト・ソリューションによると、メルセデスの米国生産は、電動SUV「EQS」が6月に、電動クロスオーバー「EQE」は23年10月に始まる見通しで、軌道に乗ればアラバマ工場のEV生産は月間6000台に達する予定。
エンビジョンAESCの米新工場の詳細は不明。メルセデスのマーカス・シェーファー最高技術責任者(CTO)は「AESCは当社が今後数年間に米国で製造する次世代EQ(EVブランド)製品の生産力を確保する上で主要サプライヤーになる」と話している。
エンビジョンは、日産が米国で生産するハッチバックEV「リーフ」にもテネシー州スマーナの工場から電池を供給している。この工場は当初、日産が建設、所有し、年間15万台のEVに供給する計画だったが、日産のEV導入計画は実現しなかった。
オートフォーキャストは、スマーナの電池工場は3万〜5万個の電池パックを供給できると推測している。
日産の元子会社が母体のエンビジョンAESCは、18年に中国のエンビジョン・グループが80%を取得したが、20%は日産が保有し、本社は神奈川県にある。
一方、メルセデスはアラバマ工場近くで17万7000平方フィートの電池組立工場を稼働させた。同社は、22〜30年に460億ドル以上を投じてEVを開発し、切り替え準備ができている市場では完全に電動車ブランドになる計画を進めている。アラバマの電池工場では、最大600人を雇用する予定。